« 「れあサイト」魂 | トップページ | ティピコ・オリエンタル3 »

2004.10.17

「スタイルの価値・魂の価値」を味わうコツ

オリジナルに近い形態で楽しむ。そこではじめて体感できるもの、会得できる価値って、ありますね。

ゴスペルもそうでした。本来、教会の賛美歌。牧師さんが居て聖歌隊が居て伴奏者が居て。彼らと共に、会場一体となって歌い踊る。最終回は、それに少し近い状態になったことで、参加した私も楽しめたし、ステージ上のパフォーマンスも素晴らしいものになった。

たとえば阿波踊り。「踊る阿呆に観る阿呆」とはいいますが、観る阿呆しか居なければどうなるんだろう。確かに一流のお囃子奏者なら、踊り手が居なくっても、高い質の演奏はできるかもしれない。でもそれは、本来の演奏とは、やはり別物になってしまうはず。スタジオ録音とライブ盤の差みたいなものが、明白に生じるはず。そんなことを想いました。

私の父が若かりしころ・・・今から40年ほど前。当時忘れ去られていた「デキシーランドジャズ」が、再発見・再評価されました。そのあたりのいきさつは、外山善雄さん著「ニューオリンズ行進曲」を読まれると良くわかります。
ジャズを創始した老ミュージシャンたちは、引退し、港や農園で働いていた。その凄さが世の知るところとなり、常設演奏場ができ、ワールドツアーをし、後継者たちが生まれ、「デキシーランドジャズ」というスタイルは今も生きている。

東西冷戦の壁にはばまれてUSAに流通していなかったキューバ音楽が、「ブエナ・ビスタ・ソシアルクラブ」というCDの発売と、それに続く映画の撮影で、広く知られるようになった。僕はつい、デキシーランドジャズの再評価と重ねてみてしまいます。
40年前。ジョージ・ルイスのバンドが数度来日。父は一度だけ、それを聴くことができました。大ホールでの、何をやってるんだか良くわからない状態での演奏。大好きなプレイヤーは体調を崩し来日できなかった・・・それでも感銘をうけた。外山さんは大阪に駆けつけ、野宿しながらコンサートを聴いたとのこと。
今は、1ヵ月半にわたり、小ぢんまりとした会場で、連続公演してくれる。しかも、踊れる!なんて贅沢なんだろう・・・日本の文化的力が、それだけ増している。世界がそれだけ身近になっている。どうかこんなことが可能な環境が、長く続いてくれますように。そのためにも、どうかこの貴重な機会を楽しむ人が、たくさん集まりますように。

40年前は、黒人への偏見を超越し、今回は、USAとキューバの対立を超越し。韓国への偏見がヨン様一発でぶっ飛んでしまったように、異文化を体験してしまうことって、とおっても価値があると想います。文章が生硬いけど、とりあえずこれで投稿。舞浜から戻ったら、また書きます。


さて、舞浜から戻ってきました。
ロイヤルストリート6とミニー・オー!ミニー。どちらも反応の薄いお客さんを前に、大熱演。日本って、観客が甘やかされてて、演じ手の負荷が高い国だなぁ・・・なんて想っちゃいました(^^;
一方、踊らない客をにらみつけてしまうティピコ・オリエンタル(^^)・・・それこそがスタイルの差!とっても素敵だなぁ。もし彼らがそうでなかったなら。僕はソンにあわせて踊る楽しさを、知らないままだったことでしょう。
映画”ブエナビスタソシアルクラブ”の印象的なセリフ。「キューバ人は「抵抗」を知っている。良くも悪くも。」・・・あぁ、だからひとりひとりがそれぞれあんなに個性的な「スタイル」を持ってるんだ!物質に流されず、気高く生きてるんだ!!!そこには辛さもあるけれど、素晴らしさもある。
そして。ユカタンで出会った人たちを通して、キューバの音楽を愛し、熱心に活躍されてる日本人が、たくさん居られるんだなぁ・・・ってことも、だんだんわかってきました。例えばHABANA JAM SESSION、CD detailsのレコーディング日誌、わくわくしながら読みました。

昨年のロス・トレス・アミーゴスの公演を通して、やはり40年程前に、メキシコ音楽を日本に熱心に紹介された方たちが居て、それが根付き、演歌や歌謡曲を中心に深く影響を与えていることを知りました。ほんと、ミート・ザ・ワールドで語られてたとおり、日本文化ってこうして進んできたんだなぁ。こういう雑食性(^^;柔軟性こそが、実は日本の特質なんでしょうね。

「日本人は協調性がある」「日本人は自己表現が下手」ってのを、最近疑ってます(^^;。祭りの時のいろんなエピソードなんか聴くと、とてもそれが”日本人古来の特質”だとは想えない!TDRでゲストを観察してても、そう。
未経験のものを、まず観察し、雰囲気をつかむ。これが実に上手い・・・っていうのがその本質ではないかなぁ。
おとなしいのは、まだ概要がつかめてないうちだけ(このときは協調性があって、自己表現が下手なように見える)。
勘所をつかむと、自分流の楽しみ方を見つけ、アレンジしながら取り入れちゃう。すると案外猛然と突っ走っちゃう。

すると、違う方向を走ってる人が気になってしまう・・・雰囲気をつかむのが上手いゆえに。だから「それは正しくない!」とか「おまえこそ空気読め、雰囲気壊すな」とか揉めちゃう(^^;;;のかも。
ちと話がそれましたね・・・。

ユカタンがおとなしい事がままあるのは、勘所を掴んだ人の密度がまだ低いからだと想うんです。

オリジナル・スタイルを実体験することで、知らないうちに自分がそこから影響を既に受けていたことが判る。アレンジの過程で失われたものを獲得するチャンスがある。楽しみ方の幅が広がる・・・。
そして。異文化への、異なるスタイルへの、「敬意」が生まれる。
・・・・・きっと一番意義深いのは、これ。幸せな人間関係の、そして平和の基礎。いやマジに(^^)。


関連記事
BigLoveの日記 2004/10/12
いっとくの戯言書庫:体が勝手に踊りださない人種?
BigLoveの日記 2004/10/14
いっとくの戯言書庫:だって楽しいんだもん

|

« 「れあサイト」魂 | トップページ | ティピコ・オリエンタル3 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/13349/1701509

この記事へのトラックバック一覧です: 「スタイルの価値・魂の価値」を味わうコツ:

« 「れあサイト」魂 | トップページ | ティピコ・オリエンタル3 »